16FLIPS gkeisuke’s diary

16小節の長い話

我が家に黄色いマークのついた本がやってきました

私という存在はピュア100%の純情青年である。

「嘘をつくな」とお思いの方も多いかもしれない。

しかしここまでtwitterで6万9920回なにかを発言しているが、そのうち「おっぱい」という語句が含まれる言葉を発した回数は計26回に過ぎない。

そしてそのほとんどが豊崎愛生のおかえりラジオで、愛生さんが道行く女性のおっぱいについて熱弁したときの反応、そもそも作品や商品のタイトルなどに入ってしまっている場合である。

すなわち、私が自発的に「おっぱい」という発言をするのは年に平均して2回程度ということになる。

「『えっちな言葉=おっぱい』という発想がおかしい」とする向きもあるかもしれないが、これが私の知りうる最もえっちな言葉だから仕方ないのだ。

これは私の子供のころからの家庭環境に原因がある気がする。

例えばバラエティ番組などを見ているときに、いわゆるサービスシーン的なものがあると、お茶の間に一気に緊張感が走った。

これには両親や姉によるプレッシャーだけではなく、私自身によるものも多分に混ざっていた。

一番覚えているのは「ぷっすま」で、おっぱいの大きなおねーさん(下に何もつけていない)のセーターの毛糸を一段ずつ解いていくというお色気コーナーだった。

私は内心では、それをものすごく観たかった。

観たかったが、それをガン見することによって、家族にそういう下心を暴かれるのが、幼心に死ぬほど恐ろしかったのだ。

2人姉弟の末っ子として、ずっとかわいいかわいいと言われ続けてきて、私の中でもその人物像を「男」としての性で崩してしまうんじゃないかとなんとなく感覚として持っていたのかもしれない。

そのときは「全く興味ありませんけど?」みたいなフリをして、心は泣きながらゲームボーイカラーに集中した。

深夜アニメをみるきっかけとなったのも、この感情であった気がする。

家族が寝静まったリビングのテレビで、起きたらすぐにチャンネルを変えられるように常にリモコンを手元に置き、音量を最小限にして見るセンセーショナルな作品たちを見る行為は

「家族に隠れてこんなアンダーグラウンドなものを見ている自分!自分!いけないこ!」

という謎の背徳感を生み、それが楽しくて仕方なかった。

今では信じられない事だが、最初の頃は物語など関係なく「深夜アニメ」というラベルが貼られていればなんでもよかった。

そこに当時のオタクへの風当たりもプラスされて「オタクは隠すもの」という強い意識と共に生活し、ようやく家族に自分がオタクである事をカミングアウトしたのは、大学2年生19歳の夏のことだった。

それ以来、私にとっての「えっち」というのは、PCと自分の中だけで完結する、極めてプライベートなものとして肥大化していった。

何を言いたいかと言うと「実体としてのエロ本」というのを、人生で一度も自室に置いた事が無かったのだ。

同人誌も全年齢向けのみを購入し、好きな作家の成年誌作品も友人に見せてもらったり。

それが何かのきっかけで家族に暴かれても、今さら23歳にもなって何が変わるわけでもないと自覚しながら。

そして本当はエロ本大好き人間にも関わらず……。

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ということで本日は成年コミックくんが私のお部屋に初めて来訪した記念日となりました……。

口を酸っぱくしていいたいのですが、関谷あさみ先生は私の漫画人生においても確実に5指に入る好きな作家さんです。

誰かにとって「心のどの部分に触れられたらイヤなのか」「何が大切なのか」というのをものすごく写実的に、丁寧に描いていて、それを描いていることが「何気ない幸せ」であったり、時には恋愛感情の論拠にも繋がっていることで、どのキャラクターも本当にものすごく可愛らしく、愛おしい作家さんなのです。

しかし主な活躍の場は成年誌。「千と万」と、つぼみ掲載の「無限遠点シリーズ」を繰り返し読むしかなかった、私のジレンマをご理解頂きたい。

そんな私に救いの手を差し伸べてくれたのがはらひろさんでした。

Twitterでお互いを「見ていた」時期は長かったのですが、実際に「会いましょう」となったのはつい先週のこと。

初めてお会いするにも関わらず、8時間ぶっつづけで話して、まだ話し足りないというものすごい出会いでした。

本日「ノッツ先生のイベントに行きませんか?」とお誘いを頂いていたので、ご一緒させて頂き

その帰りに夕ご飯を食べながら「読んで欲しい漫画がありまして……」と、この「僕らの境界」を含む3作品を貸してもらいました。

実を言うと上記の「エロに対する謎の潔癖」が、割と長い期間はらひろさんへのフォロー返しを躊躇わせていた原因の一つだったり(※私がCOMIC LOの表紙だと認知できてしまったため)もして

そしてはらひろさんには、近しい友人にさえオープンにしてない部分の家庭環境まで見抜かれてしまうほど、私のことをたった二日間(あとTwitterでの2年と少し)で知られていました。

そんな人が、私がすごく読みたかったこの本を「読んで欲しい」と言って、渡してくれたのだ。

…………これはしょうがないでしょう!!!

エロ本解禁だ!!!!!!!

私は読む!!!!!!大好きな関谷あさみ先生の新刊を読むんだ!!!!!!!

万歳!!!!!成年コミック万歳!!!!!!!ヒャッホウ!!!!!!!

とはいえ置き場所はちゃんと決めなきゃいけない。

日に当たらない、ひっそりとした場所がいいだろう。

汚れないように、ブックカバーをかけたりもして。本と本の間に入れておけば、たわみなどの心配もなくなる。

そう、借りたものですからね。うん。