16FLIPS gkeisuke’s diary

16小節の長い話

スフィアランニング

スフィアとスフィアメンバーそれぞれのソロコンサートが直前になると「走らなければ」という使命感に駆られ、近所の河原を20~30分ほど走ってくるのが習慣となっている。

そう思うようになったのは、いつのことだったかと思い返すと「LET・ME・DO!!」という曲が思い浮かぶ。

なんとなく、あの曲を初めて聴いた時に「走らなければ」と思わされて、それは色んな意味で当たりだった。

最初の理由は、高校時代テニス部だった頃の体力の貯金が尽き果てて、それに反比例してライブに対する想いはぐんぐん高くなっていった時期であったこと。

それにより、ライブ中に体力の配分を気にしなくてはならなくなり、全ての楽曲を100%感じ入る事が出来なくなってしまうことに悔しさを覚えつつあった。

そういう意味で、セットリストの最後に全てを出し尽くすような曲となっていった「LET・ME・DO!!」が、本格的に登場する直前にランニングを始めた直感は当たっていただろう。

でもそれが習慣づくようになったのは、意外と走るのが楽しく思えてきたからだ。

ちなみに私はかつて、中~長距離走が非常に苦手な人間だった。

なんでこんなキツイことをしなくてはならないのかと思いながら、足を止めることなく走り続けられる強い人たちが羨ましくもあった。

私は基本的に死ぬほど自分がかわいい人間なので、自分の為には走れなかった。

だけどスフィアのためなら走れる。スフィアの曲を聴きながらなら、歩みを止められずにいると気づいた。

スフィアやはるちゃん、みなちゃんのライブの前は肺を追い込むように、ライブを想定したペースで走る。

特にはるちゃんはソロでの「Q&Aリサイタル」を初めて聴いた時に「楽しすぎて死にそうになる」という体験をして以来、特にしっかりと身体作りを行うようになった。

音楽とここまで一対一で向き合う時間と言うのは意外と私にとっては貴重だという事に気づき、走る中で始めてその曲について分かることもあったりする。

愛生さんやあやひーのライブ前に関しては、一つ一つに自問自答しながら走って、身体と言うより気持ちを調整するようなスローペースで走る。

そして来週はみなちゃんのライブ。

「Tick」「black hole」で魅せてくれた凄さ。しかしライブではさらに軽々と想像の上を行ってしまうのだろう。

仕事の都合で1回しか行けないライブツアー。だけど1回でも行ける機会があることに感謝して、私ができる事は心と身体を万全に整えてその日を待つ事だけだ。

誰かの為に走れる喜びを噛み締めながら、私は走り続ける。すっごい楽しみです。

シロツメクサ

この曲を聴いて一番に思い出すのは、まだ20歳の大学生だった「Sphere's orbit live toue 2012 Final Special Stage 2日目」のこと。

このツアーは「私にとってスフィアとは何なのか」「私は何で豊崎愛生さんの事が好きなのか」と、自問自答と共に愛知から、行ける公演を一緒に周ってきた。

その最中の5月23日に発売されたのが、この「シロツメクサ」というシングルだった。

正直に言うとこの曲はこれまで豊崎愛生さんの楽曲を聴いてきて、唯一「今の自分」というのに響く楽曲ではなかった。

愛生さんのことをなんで好きなのか言葉を捜していた最中だったこともあって、色々上手くいかないこともたくさんあって、その事実には特に動揺してしまった。

そうしてついにはっきりとした答えは出せぬままに迎えた9月16日、ツアーの最終日。

海浜幕張駅に向かう武蔵野線の中で、スフィア関連の曲を全て詰め込んだプレイリストをランダム再生していた時に、この曲が流れてきた。

車窓の移り行く風景を眺めながら、このツアーの中にあった全ての感情が、やさしい言葉と愛生さんの声に包まれて、それに気がついたら涙が流れていた。

私は「今日はこの曲を聴きたいな」と、初めて願った。そしてその願いは叶ってくれたのだった。

 喜びも 寂しさも そうあの場所へ

 言葉は置いてきぼりのまま

 少しずつ 少しずつ 大人になって 願い事をひとつ

そうしてステージの上でこの曲を歌ってくれた愛生さんの姿に

この歌詞の意味が言葉を越えて、初めて実感として伝わったのだ。

最初に感じた感情から、時間と共に私の中で少しずつ変化していった曲だったからこそ

この曲にはその他にも本当にたくさんの思い出があって、私と色んな人を繋いでくれた大切な曲です。

何より、多分あの2012年9月16日の幕張のシロツメクサが無ければ、今の私には繋がっていないのだと思います。

大好きで大切な曲を本当にありがとうございました。

そしてこれからも大切な事はきっと変わらず、時間とともにまた新しい好きに気づかせてくれる、そんな曲であり続けてくれるんだと思います。