ヨシダさんに頂いたCDの感想

 

振り返ってみたら8月30日のことでした……。

 

こえ部のデザインを担当されているヨシダタツヤさんからお洋服を買わせて頂いたところ、一枚のCDが同封されていたのでした。

 

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なんというか、こういうプレゼントはめちゃくちゃ嬉しいのです。その嬉しさの本質は真っ白なCDにあると思って、例えばYoutubeのURLを貼って私に送ってくれたとして、曲自体の良さは伝わるかもしれませんが、贈り物を受け取ったときの胸の奥からこみ上げてくるようなワクワクした感情は受け取れなかったのだと思います。

 

自分が間違いないと思ったものを、音楽を愛するヨシダさんが、私のために贈ってくれたことが嬉しかったのです。

 

このブログを少し遡ると出てくるのですが、私が今のように漫画を読むようになったのも、約3年前の誕生日に私のために漫画を選んでくれた友人がいたからだったりします。

 

その人と共通しているのは、自分が強く尊敬している人でもあって、その人の趣味嗜好の根底にある部分からオススメを頂いたことだなと思います。これはすごく単純に、自分が知らない世界のことを知っている人から、そのことについて導いてもらえるのが、ありがたいし嬉しいし、知りたいと思えるからなんだろうなという気がします。

 

ならば半年も感想を滞らせるなよという話なんですけどね……。

 

ただ、私としても少し落ち着いて、このブログを書くにしてもちょうどいいタイミングだったように思うので、遅ればせながら文章を記させて頂きたく思います。

 

 

 

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1.HIGH SUNN - Sepration

スフィアの『Hazy』のイントロをサンプリングしてループさせている曲。「こういうのマジでどこで見つけてくるんですか」と質問したところ、bandcampというサイトで見つけたという話で、自分が見てこなかったところに無限の音楽が広がっているのを強く感じました……。

 

サンプリングという概念、HIPHOPに触れるようになってから初めて意識するようになったのですが、こう、元ネタのことをめちゃくちゃ知ってる状態でイントロを聴くと、なんかフヒってなりますね……。若干シューゲイザーっぽいというか、独特の浮遊感を伴う楽曲にマッチしていて、こういう使い方もあるのだなと思いました。

 

逆にいえば、多分向こうとしては、ほとんど誰も知られていないようなところから元ネタを引っ張ってきていると思われるので、これがHazyだと分かる人が出会ったのが凄いよな……。(ただ、このアーティストのHPを見たらヘッダーがゆるゆりだったので、もしかしたら向こうの聴き手もオタクカルチャー自体には触れている人が聴いているのかもしれない)

 

2.ハナレグミ - Peace Tree feat. BOSE,AFRA

ヨシダさんが1曲ごとに解説を手書きしてくれた紙が同封されていた(これもとても嬉しかった)のですが、最初はそれをサッと読んでCDを聴いたので、完全に私が知らないアーティストで構成されていると勘違いしており、めっちゃ永積さんみたいな声の人だ……と思っていたら、ハナレグミの曲でした……。

 

そしてBOSEさんのラップと、AFRAさんのビートボックスだった。ハナレグミの生活に染みついたようなサウンドが好きで、そこに二人のサウンドが気持ちよく混ざり合っていて、自然な感じで首を縦に振ってしまうような曲でした。

 

3.GENNARI - サーズデイ

お話を伺っていて「歌詞に戸松遥が出てくる」と聞いていた曲。歌詞に戸松遥が出てきたな……。

 

私が小説を書き始めた理由は、豊崎愛生さんと出会ったから以外になくて、だからこれまで書いてきたものの多くが、豊崎愛生さんやスフィアに対する想いから削り出した何かだったりします。それが直接的な形だったとしても、そうでなかったとしても。

 

でも、そのことをわざわざ本人に伝えることはないし、それが届くとすれば、私がそれに相応しいだけの人間になれた時であって欲しいとも思っています。

 

自分自身に言い聞かせるように歌うこの曲の中には、もしかしたら私たちでなければ気付かないくらいさりげなく、戸松遥さんについての言葉が混ざっている。だからこそ自分のことのように言葉が刺さる。めちゃくちゃカッコいい曲だと思いました。端的にいえば、私はこういう小説が書きたいんだ。

 

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4.The Firewood Project - Behind The Door

エモというのは音楽ジャンルでもあったのか……(無知)

 

「ライブで聴いたらかなりえげつなさそう」というビジョンがふっと湧いてくるバンドサウンドと爽快感。カッコいい曲です。

 

5.Specifics - The kid is Back

カナダのHIPHOP。カナダのHIPHOP……!?

 

最近ようやく『8mile』という映画を観たんですが、日本語ラップにおける押韻と、英語での押韻って、結構違うのかも知れないなという風にすら思えて、日本語はどうしてもちょっと洒落に近いニュアンスが残ってしまうのだけど、英語は意味も通しつつ、耳心地としてもかなり自然に入ってくる。

 

そういう意味で、この曲も言葉として聴いていて心地よい、ラップのように思いました。

 

6.Said - Dead Wrong

カウボーイビバップを愛するモロッコのトラックメイカーの楽曲。モロッコのトラックメイカー……!?

 

割とオラオララップする曲だと思って聞いていた(めっちゃマッチョと言っている……)ところ、後半のギターソロの展開が面白い。

 

音楽においても比較的言葉を拾いがちなので、外国の曲になると途端に「カッコいい」「面白い」という小学生並の感想しか出なくなることに気付きました……。

 

7.Climb The Mind - タッチ

ジャパニーズエモ。The Firewood ProjectのBehind The Doorが全編英語の歌詞だったのに対して、こちらは日本語の歌詞。

 

歌詞だけ眺めると意味としての繋がりを求めづらいのだけど、情景としては夕暮れの電車で家路につく様子がハッキリと浮かんでくるという不思議な感覚がある曲。音楽も伴ってのノスタルジーというか、言葉を超えて感覚に訴えかけてくるような曲。ひょっとして、これがエモというジャンルなのでは?(違うと思う)

 

8.the coopeez - ラストチャンス

この曲も言葉がいい感じに染みてきた曲だった。もし、ヨシダさんの選曲基準に私という人間性そのものがあるとすれば、この曲は、非常にピッタリくる温度感であるように思いました。

 

MVが面白かった。ろくろを回している下で歌い続ける。思い出すだけの空しい日々を終わらせれたのかな。

 

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9.バタケ - パンツ祭り

パンツ祭り……。しかしラップだ……。パンツとセーラーマーズで韻を踏んでくる。

「外国のパンツはワンパターン」が一番のパンツラインだったと個人的には思います。

 

10.KAKATO - さみーね

鎮座DOPENESS環ROYの聴き慣れた声になんか安心がありました。この二人の力が抜けきった自然体なフロウは、いろいろ通り越してみんなのうたみたいな安心感がある。実際、鎮座DOPENESSはしまじろうにヘッドハンティングされましたしね。文章を書いている今は東京がさみーのでピッタリくる気がします。

 

MCバトルからHIPHOPに触れるようになったバトルキッズなのですが、鎮座DOPENESSはフリースタイルにおいても図抜けてます。あまり韻を踏まないし、ディスもしないのに、どんなビートでも誰にも真似できないようなフロウで嵌めてくるので、唯一無二だなと感じます。東

 

11.JANK - Wut I Liek Abt U

エモというのはパンクに近い音楽なのかもしれないと、この曲を聴いて悟りました。昔聴いていたThe Clashとかに近いものを感じる。

 

いずれにせよ、こういうゴリゴリのバンドサウンドは良いなと改めて思いました。聴き馴染みのよさに傾倒しすぎると、ついつい忘れがちになってしまうのだけど。

 

12.uniTONE - 1985

上手く言葉で説明できるか分からないんですけど、個人的にはこの曲が一番ぶっ刺さりました。本当に良かったのです。

 

自分の話をし始めるのですが、去年の2月、上の相当無茶な舵取りで新しい仕事を急に任されることになり、これは肉体的にも精神的にも余力が無いだろうなと思い、ふかふか団地の執筆を1回休むことを早々に決めました。

 

仕事の都合で小説が書けなくなるという事態になって、もしかしなくてもこういう状況は今後も起こりうるんだよなと思い、そこにスフィアの充電期間発表も重なって、年齢的にも自分の身の振り方を一番強く考えた時期でもありもしました。

 

その時、思い描いていたビジョンが、1年全力で貯金して、半年くらい何もしないで貯金を食いつぶしたら、創作の専門学校に入り直して、そこで何も引っかからなかったら再就職をしようという甘いものでした。

 

世間はすぐに再就職しなくてはいけないなんて言うけど、まとまった休みが無くなってから、心に身体が追い付かない感覚がずっと続いていていて、半年くらい好き放題に過ごしたかった。折角だからお遍路さんとかに行こうかと思って、費用や掛かる日数なんか調べたりもしました。

 

なんせ人生は一度きり。身体と思考をここまで好き勝手に動かせる時期はそう長くなく、一度仕事から離れて戻ってくることを考えても、25歳の今が無茶をするラストチャンスなのだし、人生という大局で見た時、貴重な体験になるのはこちらの方じゃないだろうかとも思いました。

 

けど、結局のところ私はその道を外れる決意を下すことが出来なかったのです。理由はいろいろあったけど、結局のところ、外れた道の先で覚悟を持って立ち続ける自信が無かったというのが最大の理由だったように思います。

 

 

未来を過ごしたい人がいて

そのために日々悩んで

手に入れたのは何にもしてない休日

これでいいような気がした

僕には歌いたい歌もある

お金は少しよりちょっとあればいいや

 

飛躍するようだけど、だからこそこの歌詞がとても刺さりました。

 

きっと私はこの歌詞のように思える未来を、ここで暮らしたいと思える街を、ずっとどこかで羨んでいるのだと思います。

 

gkeisuke.hatenablog.com

 

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タイミング的にちょうどいいかもしれないと思ったのは、超激烈微力ながら宣伝になるかもしれない(その割にはお前のことしか話していないが?)と感じたからです。とてもいい曲なので是非聴いて下さい。

 

 

13.The Doppelgangaz - At Night

落ち着いたサウンドのラップなのですが、リリックがオラついているという解説があったので、google先生で和訳したらなかなかドープな世界観が広がってた……。We roam the streets at night Doppel don't sleep at night

 

 

14.小林大吾 - 二度ふれる前に消えてなくなれ

これもまたジャンルとしてはラップに含まれるとすれば、すごい面白いなと感じた1曲でした。

 

「二度ふれる前に消えてなくなれ」というタイトルの通り、一つ一つの韻や言葉はとても刹那的なんだけど、同時にどこかしらに張り付いてもいて、その瞬間瞬間を確かめるために、気付いたら何度も繰り返し聴いてしまっている感じ。晩餐会の似合うバーサーカーってどんなだろうな……(身もふたもないことを言う)(この韻がめっちゃ頭に残っている)

 

15.ピアノガール - united

夜を走り抜ぬける。誰も知らないこの夜を。Youtubeでライブ映像も観させてもらいました。スリーピースでゴリゴリにかき鳴らしながら、叫ぶのは世の中というか、お前らであり、俺らに対する強く真っ直ぐな言葉で、向こうからぶん殴られたり、こちらも殴り返したりしたくなるような気持ちが渦巻く曲。パンクだ。

 

 

16.KONOCOS - 月待つ島まで(2016version)

爽やかで、サラリと入ってくるキレイなボーカルが聴きやすい曲調なのに、ライブ映像を観るとめちゃくちゃ暴れたおしていて、客席もそのグルーヴに合わせてめちゃくちゃ盛り上がっているのが面白いなと思いました。

 

今回は個別にばらして記事を書いてしまいましたが、このCDの最後となったのがこの曲で、1枚のアルバムとして聴いた時「ぼくらまた会いたいなって思った」と繰り返すこの曲を最後に選曲してくれたことが、じんわりと染みるように嬉しかったです。

 

ヨシダさんの書く文章をこえ部でも拝読していますが、文章を読んでいても、きっとヨシダさんは、音楽やデザインでも言葉や感情を届けられる人なのだと思います。それがとても尊敬しているところで、だとしたら私が返すものはせめてをも文章でありたいと思った次第です。

 

ほとんど私信ですが、読んで下さった方がいるとしたら、すてきな音楽に触れるきっかけになって頂ければ幸いです。

 

 

ヨシダさん(LITLさん)の新作「IN-CHARACTER」Tシャツの受注が1月31日までだそうです。

 

Tシャツというのは、ファッション性、デザイン性を含めて、己の信念や人間性を示すものでありたいと思っているので、日の当たらない壁の内側でひとりごとをぶつぶつ言っている人間である私も受注しました……。「N」の文字がひっくり返っているあたりのひねくれもの感が最高だと思います。